シェアハウスの入居者さんが家賃を滞納し、音信不通になりましたが、どうにかこうにか家賃を全額回収し、修繕費も回収し、退去いただくことに成功しました。
やったことや教訓をまとめておきます。
目次
滞納が始まるまで
25歳ぐらいの女性の入居者さん(シェアハウスなので、もちろん単身)。
1年半ぐらい問題なく家賃を支払ってくれてたのですが、ある月に家賃の振込がなく、「家賃払われてませんよ、振込お願いします」と連絡しても返事なし。
電話を何回かけても電話に出ず。
メールも返信無し。
手紙を送っても、見てるのか見てないのかわからない。
そんな状態になってしまいました。
ちなみに、この方、僕が管理を始める前の管理会社(ス●ートデイズw)がポンコツだったので、連帯保証人なし・保証会社無し・敷金もゼロ、という形でした。
これは回収が結構しんどいかも…、という感じでした。
緊急連絡先に連絡
そこで、緊急連絡先(父親)に電話。
しかし、何度電話しても、電話に出ず….。
この時点で「うーん、これはめんどくさいことになりそう」という感じ。
明け渡し訴訟とかになったら、めっちゃめんどくさいので….。お金も時間もかかりますから。
緊急連絡先(父親)に手紙を出したら連絡取れた
緊急連絡先(父親)に何度電話しても出なかったのですが、ダメ元で父親に手紙を出してみたところ、なんと、父親から電話がありました!!
これで、滞納家賃回収に向けた糸口が見つかりました。
【教訓①】緊急連絡先、電話に出ないなら手紙を出す!!
緊急連絡先(父親)と面談
とりあえず、父親と面談しました。
父親はいたってまともな方で、「娘が迷惑をかけて本当申し訳ない」「親として、最後は私がもろもろ責任持ちます」というスタンスでした。
これは本当助かりました。
この時点で、「お、これは回収できるかもしれない」という感じです。
緊急連絡先(父親)に連帯保証人になってもらう
しかし、父親は緊急連絡先であって連帯保証人ではないので、法的には、娘の債務を肩代わりする義務はありません。
これでは、最後に父親にバックレられたら回収不能になってしまうので、すかさず父親に「連帯保証人になっていただけますか…?」と打診したところ、父親は「わかりました」と回答。
この時点で、「よっしゃぁーーーー!これでとりっぱぐれはなさそう」という感じです。
入居者と取り交わしている賃貸借契約書を出して、空欄に「連帯保証人 ●● ●●(←父親の名前)」と署名していただき、その横に捺印してもらいました(なんとこのお父さん、印鑑を持ち歩いていました。ラッキー)
ちなみに、この、空欄に署名捺印してもらう、というやり方ですが、有効性については弁護士に確認済です。
【教訓②】緊急連絡先がまともな人だったら、連帯保証人になってもらう!お願いすれば意外といける!
家賃を入居者から回収できなければ、連帯保証人から回収
そのあとは、基本的に入居者に家賃督促をし、20日程度入金が遅れれば、連帯保証人に請求し、払ってもらう、というサイクルが始まりました。
これでとりあえず、滞納の長期化は防げました。
警察・連帯保証人と入居者を訪問
ただ、このやり方だと連帯保証人への負担が大きいので、長続きしません。連帯保証人としても、「娘はいったん実家に戻すなどして、生活を立て直させたい」という意向でした。
そこで、警察の方と、連帯保証人の方と一緒に、入居者の部屋に突撃することにしました。
警察の方と一緒に行った理由は、自分たちだけだと、住居の不法侵入の罪に問われるリスクがあると思ったためです。
娘からの連絡がなく、家賃振込もないので、警察と一緒に「安否確認」をする、ということで、部屋に突撃しました。
部屋に突撃したところ….ゴミ部屋でした。
テレビ番組でよくゴミ屋敷が出てくると思うんですけど、あんな感じです。足の踏み場もないというか。
部屋に本人はいなかったので、とりあえず退散しました。でも、生活感があり、夜逃げしてる感じはありませんでした。
1か月後、警察・連帯保証人と入居者を再訪問
その後も引き続き入居者と連絡が取れない日々が続いたので、1か月後に、警察・連帯保証人と部屋に再突撃しました。
部屋にはまた誰もおらず、引き続きゴミ部屋でした。
でもこの日はそれで終わりませんでした。
警察の方が中にずんずん入っていき、荷物を物色し始めました。
部屋の中には楽しそうにコスプレをした入居者の写真とかが出てきて、連帯保証人(父親)は「家賃も払わないでこんなに楽しそうにしやがって…」と言って怒ってました…。
しばらく物色したあと警察が、「スマホと財布が部屋の中にありますよ…。スマホと財布置いて外出するって、普通ないですよね….。入居者さん、家の中にいませんか?」とおっしゃいます。
はっ!としました。
急いで1階と2階の共用部を見に行くと、シャワー室が1室、鍵が閉まっています。中からシャワーの音は聞こえません….。
あ、この中に入居者さん、立てこもってるわ。
警察がノックして「●●警察のものですー、××さん、いらっしゃいますかー」と声をかけると、入居者さん、出てきました…。
そこで、やっと、入居者さんと話しできました。なに立てこもっとんねん…という気持ちを必死に抑えつつ、
「家賃払ってもらえてないので、私とあなたの信頼関係壊れてる」
「定期借家契約の期限が来たら再契約はしないつもり」(※定期借家契約の期限まで2か月切ってました)
「定期借家契約が切れても万一残置物があったら、撤去する」
「退去と残置物処理について書いた紙を持ってきたので、一筆ください」
という話をして、退去届と署名と拇印をもらいました。
これで、退去までの段取りがようやくできました。
ちなみに、入居者さんに「なんでメールに返信くれないんですか?」と聞くと、「…すみません」と。
「なんで家賃払えなくなったんですか?」と聞くと、「仕事が減って収入が減る一方、支出を増やしてしまっておりまして…」とのこと。なんじゃそりゃ。収入減ったら支出も減らさないとだめでしょ、と思ったけど、もうそこを詰めてもどうにもならんわ、と思って会話を切り上げました。。。
いやー、それにしても、警察の方ってほんと頼れますね。自分たちだけだったら、あんだけ部屋の中ずんずん入って、物色できないですもんw
【教訓③】警察の方は頼れる!どんどん頼ろう!!
退去日当日、連帯保証人に立ち会ってもらう
そしていよいよ退去日がやってきました。夜逃げしてたら残置物処理に困るので、父親にも来てもらいました。
退去立会いは10時だったのですが、9時ごろ入居者より連絡あり「片付けに時間かかってるので、退去立会いを午後に変更できませんか」とのこと。
なので、退去立会いを15時からに変更しました。
まぁめんどくさいけど、とりあえず夜逃げしてなかったのでほっとしました。
そして14時ごろになったらまた入居者から電話あり「片付けが終わりません。。。。」とのこと。
このままではこの日に退去させるのが難しくなってしまったので、お父さんに「娘さんを手伝ってあげてください」と連絡。
そこからはお父さんと娘さんの2人態勢で片付けが始まりました。
そこから結局、片付けが終わったのは夜の20時ごろ、、、
僕はそれまで近くの喫茶店で時間をつぶしておりました。。。
20時ごろに退去立会いし、鍵を回収して終了です。
部屋は荒れていたので「修繕費は別途請求させていただきます」とお伝えしました。
「ようやく終わった。。。」と思いました。
修繕費を請求→父親から回収
修繕費の請求書を作り、入居者と父親に送りました。
期日に振込が無かったので、入居者に電話するも、やっぱり電話に出ず。
父親にも電話しましたが、電話に出てくれず。
「お、これはバックレられるか?」とちょっと危機感を覚えましたが、父親に何回も電話したりショートメッセージを送ったりしていたら、期日から5日遅れぐらいで払ってもらえました。
これで、完全にこの件は完了です。
まとめ
てなわけで、連帯保証人なし・保証会社なし・敷金無しのないないづくしの入居者から、滞納家賃と修繕費を回収して、退去させられた、というお話でした。
教訓をまとめておきますね。
【教訓①】緊急連絡先、電話に出ないなら手紙を出す!!
【教訓②】緊急連絡先がまともな人だったら、連帯保証人になってもらう!お願いすれば意外といける!
【教訓③】警察の方は頼れる!どんどん頼ろう!!
何かの参考になりましたら幸いです。