世界一の投資家として名高いウォーレン・バフェットさんが、仮想通貨投資を手厳しく批判したというニュースが飛び込んできました。
記事によると、米CNBCの経済番組でのインタビューで、バフェット氏は以下のような発言をされたとのこと。
仮想通貨についていえるのは、いつか悪い結末を迎えるということだ。
全ての仮想通貨に連動した5年後に満期がくるプット(売り)オプションのような長期プットオプションがあるなら喜んで買いたい。
世界一の投資家が仮想通貨投資を批判しているのだから、仮想通貨投資を辞めるべきなのでしょうか?
僕はそうは思いません。そう考える理由について書いていきたいと思います。
目次
バフェット氏は従来から仮想通貨に対してネガティブ
バフェット氏は過去から仮想通貨に対してネガティブな姿勢を示しています。2014年のインタビューでも、「通貨とはいえない」「10年後、20年後に見かけなくなっても驚かない」と発言しています。
バフェット氏が仮想通貨投資にネガティブであるのは、仮想通貨への投資が、彼の投資スタンスと相容れないからなのだと思います。
バフェット氏の投資スタンス
価値を生まない金やビットコインより、価値を生む株式
まず、バフェット氏は株式を好みます。どれだけたくさんの金を保有しても、金は新たな価値を生み出すことはないですが、株式は価値を生み出すからです。
株式を所有するということは、企業の一部を保有するということと同じことです。優良企業の株式を保有すれば、企業は毎年利益を生み出し、それを再投資することで、利益をどんどん成長させていきます。それに伴い、保有している株式の株価も上昇していきます。
一方で、金を保有していたところで、金は何も価値を生み出しません。
金は、市場の需給バランスが変わることにより、価格が上昇したり下落したりすることはあるものの、企業の利益成長による株価上昇の方が長期的に見ると大きくなるため、バフェット氏にとっては株式の方が心地良いのだと思います。
ビットコインは数に限りがある(供給量が決まっている)という点で、金に似ている面があります。でも、これはバフェット氏にとっては魅力的では無いのでしょう。
魅力的な企業の株を適正価格で(適正価格より安く)買う
バフェット氏は長期的に利益成長が見込める企業の株を適正価格で(もしくは適正価格より安く)買い、徹底的な長期保有をすることで、長期的に良好な運用成績をあげてきました。
しかし、仮想通貨については、そもそも適正価格がわかりません。
株式については、ある程度適正価格が存在します。企業の予想利益と時価総額を比べてみて、大体利益の●倍~●倍であれば適正、といった尺度を設けることが可能です。
しかし仮想通貨にはそういったものがありません。また、日常の中で実用化されている例も多くないですから、「儲かるから買いたい」という投機的な需要に支えられて値上がりしている状況です。こういったものは、バフェット氏の投資スタンスに合いません。
わからないものには投資しない
バフェット氏は腹の底から理解できるものにしか投資しません。これまでの投資先も、シンプルなビジネスモデルを持つ先が多かったです(コカ・コーラ、ウェルズファーゴ、P&G等)。
IT企業にも長らく投資をしてきませんでした(ただし、2011年以降はIBMやAppleに投資するなど、スタンスがやや変化していますが)。
バフェット氏にとっては、今後の可能性が未知数である仮想通貨に投資する気が起きないのでしょう。
バフェット氏が手厳しく仮想通貨を批判。それでも僕は仮想通貨を買いたい
それほどにバフェット氏が仮想通貨を批判したとしても、僕は仮想通貨を買いたいと思っています。理由は以下です。
数年後バブルは崩壊するかもしれないが、短期的には値上がりしそう
適正価格が無い中で、投機的な需要に支えられてどんどん値上がりしている今の仮想通貨相場を見ていると、確かにどこかで急激な調整が入ってもおかしくないとは思います。
ただ、それがいつになるかは誰にもわかりません。当然ながらバフェット氏にも。
バフェット氏はインタビューの中でこんな発言もしていますし。
仮想通貨についていえるのは、いつか悪い結末を迎えるということだ。それがいつどう起こるか等それ以外については分からない。
僕個人の考えを言えば、仮想通貨相場はまだバブルが継続するのではないかと思っています。
ビットコイン以外の仮想通貨を含めた仮想通貨すべての時価総額を合計すると、現時点で80兆円弱です。これは、世界一の時価総額を有する企業Appleと同程度です。
仮想通貨全てを合わせても、依然Appleの時価総額程度しかないのです。
今後、仮想通貨が資産運用会社による投資ポートフォリオに組み入れられることが普通になったりすれば、時価総額はもっともっと伸びるだろう、と思うわけです。
さらに、今は投機的な熱が最高潮に高まっているタイミングである一方、これから仮想通貨を始めたい!という方がまだまだ参入してきているタイミングでもありますので、今年もバブルは継続するのではないか、と思うわけです。
そもそもバフェット氏も神ではない。間違うこともある
バフェット氏は世界最高峰の投資家であり、本当に頭の良い方だと思います。でも、そんなバフェット氏といえども、神ではありません。間違うこともあります。
特にIT系等の先進技術については、積極的に学びにいかず、状況を見誤るということがあるのではないかと思います。例えばバフェット氏自身、2017/5月の株主総会の際、アマゾンへの投資機会を見逃したことを後悔していると話しています。
バフェット氏がブロック・チェーン技術の持つ革新性を過小評価している可能性はあります。
資産を数倍~数十倍にできうる、めったにないチャンス
昨年の仮想通貨相場は激しく加熱し、仮想通貨全体の時価総額は通年で15倍ほどになりました。そんな相場ですから、資産を数倍~数十倍に増加させた人も続出し、「億り人」が大量発生しました。
長い人生の中で、こんなバブル相場に出会えることはめったにないのではないかと思います。過去の日本のバブル時の株価だって、1980年から1989年にかけて、日経平均はせいぜい5~6倍にしかなっていないんですから。
もちろん明日にバブル崩壊するかもしれません。でも、それで金を失う危険性があったとしても、これだけのバブル相場に乗っかれるチャンスをみすみす放棄するのはもったいないのではないかと思うのです。
(僕は去年の相場をみすみす放棄したのですが・・・・汗)
まとめ:バフェットさんがなんと言おうと、2018年はこのバブルに乗っかります!
というわけで、バフェットさんがいくら批判してこようとも、自分は(少なくとも2018年は)仮想通貨に投資したいと思います。
バブルが続くといいなー。